2019年 11月 賃貸住宅フェア2019 in大阪 セミナーレポートで掲載されました!

froghouse/ 11月 22, 2019/ Media, イベント情報

タイトル「カスタマイズ賃貸の成功と失敗から学んだ空室再生コーディネートを実践」

フロッグハウス(兵庫県明石市)清水大介社長

当社は9期目の設計・施工会社で社員は4人、個人の顧客からの依頼が多く、物件担当者が営業から現場管理まで一貫して担当している。団地のリノベーションや行政の案件にも携わっており、従来の工務店や設計事務所の範囲を超えた仕事を評価して貰っている。また、リノベーション以外にも古民でのエステサロン運営、シェアハウス運営も行っている。

そんな当社がカスタマイズ賃貸に乗り出したのが2014年。当時、「がんばる家主の会」で発表したが、その頃は企画段階で絵に書いた餅だった。しかし5年間取り組み続けてようやく食べられる餅になって来たので、今日はその事について話したい。

そもそもなぜこのような企画を持ち出したのか。当時の問題点として、原状回復工事の負のスパイラルがあった。クロスを張り替えても入居者が決まらないことが多々あり、利益も薄く仕事としても面白くない。この、誰も得をしない状況を何とかしたいと考え、その選択肢の一つとして上がったのがカスタマイズ賃貸で、5年前に「おこのみ賃貸」というというプランを立ち上げた時に複数のタイプを考えた。

まずAタイプは1番自由度が高く、予算の90万円以内で自由に設計施工できるプラン。しかし、よくある団地の間取りで和室を洋室にするだけで予算を使い切ってしまい、自由度があまり高くないと思われた。ところが、ある団地の顧客から和室そのままで押し入れを壊して土間に変更し、倉庫のように使いたいという想定外の要望が出てきた。このタイプの一番のメリットは抜群に面白い部屋が出来ること。手間は掛かるが顧客の要望に応えられるので喜んで貰えた。さらに、施主や顧客にも工事に参加してもらい、費用を削減するだけでなく、予算を超えるようなアイデアになると、顧客から手出しをプラスして実現することもあった。

Bタイプはよくある団地の和室3部屋の3DKの間取りを洋室とLDKに変更してもらうプラン。クロスやクッションフロアを顧客に自由に選んで貰うのだが、奇抜なデザインを選ぶ人は少なく、フリーウォールとして自由にカスタマイズスペースでは、それぞれが好みに応じて塗装し、棚を設置している。ポイントとしてはカスタマイズのイメージをつかんでもらうためのモデルルームを用意したこと。どこをどう、カスタマイズできるのかを具体的に見せて、理想のカスタマイズをイメージして貰いやすくなった。また、よく聞かれるのが、カスタマイズした入居者が退去した後はどうするのか?という事だが、全て原状回復工事するのではなく、家賃を2000円ほど安くして募集している。そのまま入居者が決まることもあるが、通常通り「おこのみ賃貸」プランを選べるようにしている。

今や空き家問題は社会的なテーマになってるいるが、当社は郊外で仕事をしてるので、築40年以上、空室率30%という物件も珍しくない。この5年間、取り組んだ結果として小手先の事は小手先のことしか得られなかった。さらに、インターネットで調べてる若い人たちは目が肥えてるのでこのような人達には通用しない。カスタマイズ賃貸のターゲットに向けて当社が狙ってるのは、築古でファミリータイプの物件をシングル向けの高スペック物件へ変更することだ。そもそも新築のファミリー物件は大手が次々と作ってるので参入は難しい。しかし、大手の参入も少なく、世相を反映した入居者に向けた物件、こうしたターゲットに向き合い、取り組んだものだけが結果を残せると思っている。